Yocchi's property man

ニューロイン インヘラー
Neuroin inhaler

米 2002年、映画「マイノリティ リポート」に登場。
原作 フィリップ K ディック。
監督 スティーヴン・スピルバーグ。


西暦2054年、ワシントンD.C.「犯罪予防局」は「プリコグ」と呼ばれる
3人の予知能力者を配した「犯罪予知システム」のおかげで
これから起こる事件を事前に察知する事が出来るようになり
「犯罪予防局摘発チーム」は「罪を犯すハズだった人」を未然に逮捕!
ワシントンD.C.では殺人事件や犯罪がゼロになっています。

「犯罪予防局主任刑事」のジョン・アンダートン(トム・クルーズ)は
精一杯、仕事に打ち込む半面、過去に息子を誘拐され(未解決)
その事が原因で妻とも別居・・・。
私生活では「ニューロイン」と呼ばれるドラッグに溺れてゆく事に・・・。

画像のモノは、実際の撮影に使用された
「ニューロイン・インヘラー(吸引器)」のオリジナルプロップです。



※これは撮影の為に作られた小道具であり、実際のドラッグ・薬物とは全く関係の無い物です。
誤解のないよう御願い致します。



劇中の「ニューロイン・インヘラー」は、一回きりの使い捨てで
吸引すると「ニューロイン」の入ったカプセルはしぼみ(丸く赤い箇所)
一目で使用済みと確認出来ます。



この事から
このプロップは「使用済みインヘラー」の役所だったのが解ります。


白いレジン製の本体(ムク)にクリーム色の塗装を施し
薄いクリアーブルーの吸入口と、赤く潰れたカプセルパーツを
くっ付けた3ピース構造。




吸入口は平べったく、口にくわえても落ちないよう
口元には「かえし」がついています。




でもこれ、吸い込む為の口じゃなくって
吹く為の口のような気が・・・・(;^_^A



ロング用プロップなので パーティングラインも見えますが
「使用済み」という役割を与えられただけあって
そこそこ手間をかけ作られてます。

サンバ・ホイッスル♪のような持ち方で使用します。





ちなみに登場したのはこのシーン↓


Screen captures Copyright (C) 2002 Twentieth Century Fox and DreamWorks Pictures All Rights Reserved

また、UP撮影に耐える「ヒーローバージョン・プロップ」には
バネが仕込まれ、左右のボタンが押せるようになっています。
これとは別に黒い「ニューロイン・インヘラー」も登場しますが、
型は同じ物のようです。

↓の画像に写っているのがカプセルの潰れていない未使用のバージョンです。



Screen captures Copyright (C) 2002 Twentieth Century Fox and DreamWorks Pictures All Rights Reserved


映画「マイノリティ リポート」で描かれる未来社会の根底の一つに
ドラッグが蔓延する混沌とした裏世界が垣間見れます。

麻薬(ニューロイン)中毒患者から生まれた子どものDNAは異常をきたし
その多くは平均寿命12歳・・・。
その中で生き延びた子たちには驚くべき能力が備わっていた・・・。

その子ども達が、「プリコグ」・・・・・

「犯罪予知システム」の要たる能力者は、
ニューロインによってもたらされた奇跡という皮肉さです。

子ども・ドラッグ・研究室・・・から、
大友克洋氏の「アキラ」をも連想させられますが
どの物語も覚醒した力ではあまり良い結果を生まないようです。


こちらはオリジナルの証明書(COA)





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Photo by Phil Steinschneider
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